認知症看護認定看護師は認知症のプロセスと予後を理解して、患者と家族の抱える問題を解決して総合的なケア、サポート、ライフプランニングを行うスペシャリストです。
認知症患者の状態を総合的にアセスメントして、発症から終末期に至るまで適切な看護の実践や体制作りができる看護実践能力を習得してQOLの向上に講じます。
高齢化社会問題は長く叫ばれていて、2025年にはピークがくると言われており、それに伴う疾患への対応に関しては不安の声があります。
その一つである認知症はその療養期間の長さや病状管理、終末期ケアなどの難しさ、家族にかかる負担の大きさなどからもその分野のスペシャリストが必要と認識されて2004年より認知症看護認定看護師が認定看護師として特定されました。
目次になります。
認知症看護認定看護師になるには
【資格取得条件】
・日本看護免許を持っている
・免許取得後、実務経験5年以上、認定分野3年以上であること
・認定看護師教育機関(課程)修了していること。
・教育機関は6ヶ月以上昼間に連続した教育であること
認知症看護分野の認定看護師を取得ための実務経験は次の3つの条件を満たしていることが望ましいと看護協会が定めています。
・認知症患者の看護を5例以上担当した実績を有すること
・現在、認知症者の多い医療福祉施設(在宅ケア含む)等で認知症者の看護実践に関わっていること
認知症看護認定看護師は認定試験の合格することで資格を得ることができます。
認定試験の合格率は90%以上なので、しっかりと勉強をすれば落ちることはないでしょう。
しかしその認定試験を受けるまでが大変なので、難易度は高いです。
認知症看護認定看護師の教育機関
2018年現在の認知症看護認定看護師の教育機関はこちらです。
・北海道医療大学 認定看護師研修センター (北海道)
・日本赤十字秋田看護大学 教育研究開発センター認定看護師教育課程認知症看護認定看護師コース(秋田県 )
・ 獨協医科大学SDセンター(栃木県)
・高崎健康福祉大学看護実践開発センター認定看護師教育課程 (群馬県 )
・日本看護協会 看護研修学校(東京都)
・日本赤十字看護大学看護実践・教育・研究フロンティアセンター(東京都 )
・ 聖路加国際大学 教育センター (東京都 )
・湘南医療大学 認定看護師研修センター(神奈川県 )
・ 石川県立看護大学附属看護キャリア支援センター (石川県)
・山梨県立大学看護実践開発研究センター (山梨県 )
・長野県看護大学看護実践国際研究センター (長野県 )
・ 三重県立看護大学地域交流センター(三重県)
・兵庫県看護協会認定看護師教育課程 (兵庫県 )
・島根県立大学出雲キャンパス看護栄養交流センター(島根県)
・学校法人澤田学園 松江看護キャリア支援センター(島根県)
・熊本保健科学大学キャリア教育研修センター認定看護師教育課程 (熊本県)
認知症看護認定看護師の役割と求められるスキル
認知症患者は自分の意思をうまく第三者に伝えることができません。
認知症看護認定看護師は認知症の特性と患者の性格を理解して患者代弁者としてライフクオリティー、尊厳を守る役割があります。
そのため、認知症看護認定看護師には患者の権利擁護のためのスキルが求められます。
認知症は一度発症すると回復する見込みがなく、残りの障害を認知症と培っていかなくてはなりません。
認知症患者の家族に対しても、認知症看護の専門家年て技術や知識を活かしてサポートをしていきます。
また、患者にとって快適な療養環境を整えるため、様々な観点からの患者のニーズに沿った環境アセスメントを行わないといけません。
これには想像力、観察力、創造力が求められます。
認知症看護認定看護師は認知症の各ステージにおける深い専門知識を元に、病状の悪化をできるだけ遅らせる看護技術も求められますし、さらには認知症関連の保険や医療制度、福祉制度に関する技術も身につけておかなければなりません。
また、現場で認知症の看護や介護に悩むスタッフの相談、指導を行って、他の職種のスタッフと連携した、認知症に関わるケアサービス推進のリーダシップを発揮する役割があるので、コミュニケーション能力も求められます。
評判や実態はどうなの?
認知症認定看護師の学校を受験することにした、二次募集がかかり、タイミングが合うってこんな感じかな、と。願書作成中、書きたいことがたくさんあって胸がいっぱいになってしまう。
— えみちょ (@emiemicho) 2019年2月5日
今日の研修で認知症認定看護師の言ってたこと
・認知症ケアは一人一人の個別性が高い、職員間の情報は宝
・認知症利用者にとって施設職員は環境の1つ、正しいケアが施設での生活を穏やかに安心して送れる鍵
・在宅で働いてる方はその環境を整えるのがその方と家族が安心して生活するための鍵— 介護福祉士BβB (@BBkaikgo) 2018年7月27日
認知症看護の認定看護師は引く手数多で引き抜きもあるとか、ないとか(笑)MRと結婚してしまうと転勤あるから病院の損失になるとかそんな話まで…DPCの講演会楽しかった(^^)
— のだめ (@HANA_NODAME) 2017年1月25日
[char no="1" char="元・医療従業者"]認知症の患者さんを看護するのはとても大変な仕事。
それだけやりがいがあるのはもちろんだと思いますが、病院内でも必要とされているポジションと言えます。 [/char]
認知症看護認定看護師が活躍できる職場
認知症看護認定看護師が活躍できる職場は総合病院や介護施設です。
他にもがん診療連携拠点病院や救命救急センター、特定機能病などの病院で求められます。
また、在宅や療養老人ホームなど認知症とか変わる職場であれば資格を生かしてリーダーシップを発揮できます。
認知症看護に力を入れている病院では、5名以上の認知症看護認定看護師を配備している所もあります。
認知症看護認定看護師になるには
認知症看護認定看護師になるには多額の費用がかかります。
教育機関に通う必要があるので、その入学金や授業料、認定調査費用などで約100万円以上かかってしまいます。
病院によっては認定看護師の支援を行ってくれるところがあります。
支援とは、費用の負担や、教育機関に通っている間を休暇扱いにしてくれるなどです。
なので、認知症看護認定看護師を目指している方はそのような病院に転職を検討してみれはいかがでしょうか。
まとめ
認知症認定看護師はこ高齢化社会に伴い、認知症者と予備軍が増加していることからニーズはこの先も高まっていきます。
認知症と接するば広い職種で活躍できますが、資格取得のハードルが高いため、大半は総合病院勤務者が取得しています。